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| 2006年03月08日 | ルピナスさん -- 小さなおばあさんのお話 |
「小さいときにこれを読んでいたら、私の人生変わっていたかも」と思う本があります。それがこのルピナスさん--小さなおばあさんのお話。作者はバーバラ・クーニーという女性です。にぐるまひいて など絵だけを描いているものもあるんですが、この本やおちびのネルは、ストーリーも彼女がつくっています。
ある女の子の一生のお話です。ある日、幼い少女は、大きくなったら・・・という話をしていたときに、おじいさんからこう言われます。「世の中を、もっとうつくしくするたあめに、なにかしてもらいたい」。
「いいわ」 ―― 何をしていいのかは分からないものの、少女はおじいさんとそう約束しました。
成人した少女は、図書館で働きながら、世界中を旅していました。おじいさんとの約束は覚えていましたが、やはり何をしていいかは分からないままでした。
年を取った彼女は具合が悪くて寝込んでしまいます。庭に植えていた大好きな「ルピナス」の花を増やしたいと思っていたのに、窓から見ているだけになってしまいました。
次の年、体の調子が良くなって家とは反対の丘に行ってみると、ルピナスの花が咲き乱れていました。自分の庭のルピナスがつけた種を、風や小鳥が運んでくれたからだと分かった彼女は、すばらしいことを思いつきました。
おじいさんとの小さいときからの約束です。それを果たすために、ルピナスの種をあちこちにまいて歩くことで、村中をルピナスの花でいっぱいにしたのです。
そうして彼女は「ルピナスさん」と呼ばれるようになりました。おばあさんになりましたが、子どもたちに、自分が小さいときにおじいさんと約束をしたこと、若いときに世界中を旅したこと、そしてルピナスの花で村を美しくしたことを話しながら、「世の中を、もっとうつくしくするために、なにかしなくては」と伝え続けているのです・・・
どこにでもいる普通の女の子が、ごく普通の大人になっても、おじいさんの約束を忘れず、自分のできることで世界を美しくする ―― すごいことですよね。
プロフィールにも書いてあるのですが、私は学生時代に、とにかく「夢」というものを持てなかったんです。それは多分、成長するにつれて、自分は伝記やテレビに出るような人にはなれないな、ごく普通の人なんだなということが分かってしまったからだと思っています。
小さいときにルピナスさんに出会っていて、「ごく普通に生きていても、自分の力で世の中さえ変えられることがある」ということを知っていれば、ちょっとは「夢」も持てたかな・・・この本を読んだときに思いました。なので、「小さいときにこれを読んでいたら、私の人生変わっていたかも」と思ったわけですが、もちろん、読んでいても変わらなかったかもしれません(笑)。
ということで、「この本を小さいときに読んだらどういう風に成長するか」は、我が家の子どもたちに託そうと思います。今はまだ3歳と1歳なので、この本を読んだこともありませんが、もう少し大きくなったら、読んできかせたいと思います。この本を読むことで、「お金持ちや有名人にならなくても、自分らしい自分でいれば、世の中を変えることもできるんだ」ということを、何となくでもいいから、分かっておいてくれたらなあと思っています。それが、生かされるか生かされないかはお楽しみ!ですね。
クーニーの絵は「板に水彩絵の具で描き、色鉛筆でアクセントをつける」という独特の画法だそうです。絵の雰囲気も素敵です。
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ステキなお話ですね。
最近ある人の日記でみつけた言葉に感化されています。
「世界にほんの少し色をつけて死んで欲しい・・・」
ほんのちっぽけな自分ですが、世界にほんの少し色をつけられたら・・と思っています。「デザイナーとしていいものを送り出したい」という気持ちと「何かちょっとでも世の中のためになることをしたい」という両方の意味ですが、きっとこの本と通じるところがあるんじゃないかと思いました。