2006年04月05日

原寸美術館―画家の手もとに迫る

原寸美術館 画家の手もとに迫るこの本、大型の美術系の本としては異例の売り上げだったと、昨年話題になりました。


確かに、今までにはない画集ですよね。絵画の一部を原寸で見せてくれるのです。一般的に「画集」といえば、絵全体を本のサイズに小さく収めてしまっています。当然詳細は分かりにくいです。そして、たとえ美術館などで本物の絵画を見る機会があっても、これほどまで近くに見ることはまず不可能でしょう。「絵画を間近で楽しめる」機会は意外なことに、なかなかないのです。それを実現したのが、この本の最大の特徴であり、魅力だといえます。


「クリムトの絵は日本の影響を受けている」とか、「スーラの絵は点で描かれている」といった一般的に言われているようなことも、これを見ればまさに一目瞭然。ゴッホやゴーガンの有名な絵の色彩のすばらしさも圧巻です。


「モナ・リザ」や「最後の晩餐」の傷み具合もよく分かって、それも驚きでした・・・

著者の肩書きは「アート・エッセイスト」。アートとの新しいコミュニケーションを提案するべく、ゴッホの絵本―うずまき ぐるぐるといった子ども向けの美術書シリーズなどを出されています。


この子ども向けアートブックもそうですが、原寸美術館も「発想」と「企画」がすばらしいなあと思いました。高レベルの印刷技術が必要だったそうですが、「絶対におもしろい」と確信して出版のために奔走したという著者のコメントを見たことがあります。


原寸美術館もぜひ「シリーズ化」してほしいです。

投稿者:尾原美保 13:06 | コメント (0) | トラックバック (0) |

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