【現役日本語教師が解説】日本語を教えることの難しさについて語ります

日本人で日本語を話せない人はほとんどいないでしょう。しかし、皆さんは日本語を教えることができますか?

例えば、私はの「は」と私がの「が」の違いを外国人に教えることができますか?恐らく多くの方が、推測で答えるだけで正しく違いを説明することはできないでしょう。

日本人にとって日本語を話すことは簡単でも、日本語を教えることは難しいのです。今回の記事は、現役の日本語教師の私が、日本語を教えることの難しさについて紹介します。

 

日本語の難しさ

日本語を教えるための日本語自体が難しいといわれています。特に英語話者にとって日本語は、世界で最も難しい言語なのです。

参考:https://www.effectivelanguagelearning.com/language-guide/language-difficulty

外国人にとって日本語が難しいとされるポイントは以下のとおりです。

漢字

日常生活で使用する漢字の数は約2,100です。さらに、1つの漢字の読み方は最低2つ以上あります。また、漢字を組み合わせた熟語となると更に覚えるべき単語数が増加します。

多くの日本語学習者は、漢字の学習に苦しみます。

敬語

尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類を使用する敬語の使い分けが難しいといえるでしょう。日本語のテストで出題するような問題は、じっくり考えれば敬語の違いを理解できても、無意識に敬語を使って話せるようになるには相当なトレーニングが必要です。

敬語は日本人にとっても難しいので、外国人にとっては更に難しいといえます。

イントネーション

日本語には独特なイントネーションがあります。また、同音異義語も非常に多くあります。例えば、「橋」と「箸」は音は同じでもイントネーションは違います。正しいイントネーションを覚えなければ、間違った内容が相手に伝わりますし、違和感のある発音になるでしょう。

オノマトペ

日本語には擬音語・擬態語があります。「トントン」や「バリバリ」など音をそのまま文字化する擬音語はまだしも、「キラキラ」や「ヌルヌル」といった擬態語は外国人にとって理解が難しいところです。

助詞

冒頭にも述べました「は」「が」の違いなど、助詞の違いだけで相手への伝わり方が大きく変わることも日本語学習者にとっては難しいといえます。

自動詞・他動詞

例えば「流す」と「流れる」という様に自動詞と他動詞の種類が多いのも日本語の特徴です。日本人は無意識に使い分けられますが、外国人にとっては難しいといえます。

 

日本語を教えることの難しさ

学習が難しいとされる日本語を教えることは非常に難しいです。日本語を教えることの難しさは以下のとおりです。

正確な日本語文法の理解が必要

冒頭の「は」と「が」の違いなど、日本語を教えるためには正確な日本語文法を理解する必要があります。論理的に日本語を説明することができなければ、学生に日本語を教えることはできません。

指導力が必要

日本語を教えるためには、指導力も必要です。学生が日本語を理解できるように、日本語文法を噛み砕いて説明する力が必要になります。

私は、特に初級レベルの日本語指導が最も難しいと感じています。学生が理解しているボキャブラリーが非常に少ない中で、日本語を理解してもらうために工夫が必要だからです。

まとめ

以上が日本語を教えることの難しさになります。日本語教師資格の取得には、様々な方法があります。取得方法の1つに日本語教育能力検定試験に合格があります。

しかし、試験に合格すると、日本語文法を理解する力は得られますが、肝心の指導力を得ることはできません。

現在、日本語教師は人材が不足しているので、資格取得後は比較的容易に就職することができるでしょう。しかし、指導力が無いまま就職すると、就職後に非常に苦労することになります。

日本語教師は、文法の理解と共に、指導方法を学ぶ必要があるのです。日本語教師を目指す人は、ボランティアや日本語教師養成講座で指導方法を学ぶことをおススメします。